GW前に観た『母なる証明』は、昨年公開されたポン・ジュノ監督の最新作。兵役を終えた人気俳優ウォンビンの復帰作としても注目を集めた映画です。
しかし、映画を観れば、注目すべきは、ウォンビンではなく、ベテラン女優キム・ヘジャだということが、分かるはず。
女手一つで息子トジュン(ウォンビン)を育てた母(キム・ヘジャ)。しかし、ある日、知的障害のあるトジュンは、女子高生殺害の容疑者として逮捕される。証拠は、現場に残されたトジュンの名前が書かれたゴルフボール。
息子の無実を信じる母は、たった一人で、真犯人を見つけようと奔走する・・・という映画。
警察も、弁護士も、誰も当てにならない、信用出来ない。かといって、お金はないし、捜査のノウハウなんて、これっぽちも知らない。
そんな母が、地道に聞き込みをし、時に他人の家に不法侵入をし、一つ、また一つと新たな犯人像に近づいていく、その過程にドキドキしました。
『母なる証明』なんていうタイトルから、うっかり母と息子の美しい愛情物語なのでは、と思った人には、オススメ出来ない映画です。
一体、どんなラストが待っているのか、と思っていたら、何ともブラックな結末(;・∀・)
さすが、ポン・ジュノ監督。こういう、後味の悪い、ちょっと後引くような幕引きが上手い。
冒頭の踊るキム・ヘジャは、あのラストへとつながっていたのか。なるほど。
韓国の映画監督では、ポン・ジュノ監督とパク・チャヌク監督の作品は、どれもすごいと思う。
ちなみに、私が選ぶポン・ジュノ作品ナンバー1は、『殺人の追憶』。
あと、観る前はどうかと思った『グエムル-漢江の怪物-』も結構面白かったです。これも、ただの怪物映画(私は、最初そう思ってました)じゃないです。
パク・チャヌク監督は、やはり『JSA』。
復讐3部作では、最初の『復讐者に憐れみを』がいい。ソン・ガンホ好きなんです。
ただし、かなりバイオレンスなのでご注意を!
・・・って、気付いたら、『殺人の追憶』も『グエムル』も『JSA』も『復讐者に憐れみを』も、全部ソン・ガンホが出てる映画でした☆
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